副業として無在庫物販を検討されている方の中に、ミギウデシステムという名前を耳にされた方がいらっしゃるかもしれません。Amazonでのお店開設を支援するサービスで、説明会や広告では「スキマ時間で」「AIがサポート」といった言葉が並んでいます。
ただ、私がいくつかの場所で口コミを集めてみたところ、運営側が説明している内容と、実際に加盟された方から聞こえてくる声の間に、いくつかの食い違いがあることに気がつきました。
今回は、運営側が説明していることと、実際に使った方の声の両方を、そのままお伝えしたいと思います。どちらか一方だけを届けるのではなく、両方を並べて見ていただくことが、判断の材料になると考えています。
運営側が説明していること
説明会で伝えられている内容
ミギウデシステムを運営されているのは、株式会社DREAM PONYという会社です。2024年4月に設立され、神奈川県座間市から始まり、その後横浜市、現在は東京都千代田区に拠点を置かれています。代表者は一ノ瀬続輝さんという方です。
フランチャイズ紹介サイト「フランチャイズの窓口」に掲載されている情報を見ると、初期費用は通常50万円で、分割払いにすると月々2万円から始められるとのことです。別のPR記事では初期費用約70万円、月額約15,000円からという記載もありました。金額にはいくつかの表記があるようです。
サービスの内容としては、Amazonに出品者アカウントを開設し、無在庫の形式で商品を販売していくというものです。広告では「在庫リスクなし」「1日1時間のスキマ時間」「未経験OK」といった言葉が使われています。AIが商品説明の作成や商品選定をサポートし、1商品あたり6秒で出品できるツールがあるとのことでした。
開業8ヶ月の加盟者の例として、月の営業利益が約72万円という数字も紹介されていました。ただし「一例であり、新規開業時の予測を示すものではございません」との注記が付いています。
サポート体制について運営が掲げていること
サポート面では、週2回のオンラインミーティングがあると説明されています。PR記事には、説明会で営業担当の方が「デメリットも隠さず、すべてを自動化するとECサイトからアカウントを停止されるリスクがあると正直に話してくれた」との体験談が掲載されていました。
2026年7月には、公式ブログを開設したというお知らせがあり、その中で「ネット上に当社への厳しい声があることも承知したうえで、向いていない人の話も、うまくいかなかったケースから得た学びも発信する」と表明されています。
運営側からの説明としては、未経験の方でも始められる体制を整えてきたこと、サポート担当が伴走すること、個別の相談の場も用意されていることが伝えられています。
ここまでが、運営側から聞こえてくる話です。次に、実際に加盟された方や説明会に参加された方から聞こえてくる声を、お伝えします。
前向きに受け止めている人の声
PR記事に掲載されている体験談
ミギウデシステムについて前向きな体験談を掲載しているサイトがいくつかあります。ただ、これらのサイトはいずれも運営者情報が不明で、ミギウデシステムやDREAM PONYを推奨する記事を集中的に掲載している点に注意が必要です。
「ec-step.com」というサイトには、「30代・会社員」として「副業として始めたのですが、3ヶ月目で売上が20万円を超えました。在庫を抱えなくていいので、精神的にもかなり楽です」という声が掲載されています。同じサイトには「20代・フリーター」として「開業前のサポートが手厚くて安心。AIが商品説明も作ってくれるので、初心者でも出品が簡単にできました」という声もありました。
別のサイト「future-of-ai.net」には、説明会に参加した方の体験記が掲載されています。「売り込みではなくヒアリングから始まる説明会」で、営業担当の伊藤さんという方が「デメリットも隠さず、すべてを自動化するとECサイトからアカウントを停止されるリスクがあると正直に話してくれた」とのことです。同じサイトの別の記事では、「副業支援を専門にし、わずか1年で300人以上を成功に導いた片岡さん」という人物の紹介があり、週2のミーティング、成功事例の紹介、個別の商品選定アドバイスがあるとの記載がありました。
これらのサイトの特徴として、いずれもミギウデシステムを推奨する結論になっている点、営業担当者の実名を出して称賛している点があります。
批判的なサイトの中にあった肯定的な部分
興味深いことに、批判的な内容を扱っている副業被害報告サイト「fukugyo.blog」のコメント欄にも、現役利用者からの投稿がありました。2026年7月13日に「まああね」というお名前で投稿された方は、現在進行形でミギウデシステムを使っているとのことです。
この方は、まず肯定的な部分として次のように書かれています。「毎週、勉強会が開かれており、サポートはしてくれています。また、ミギウデシステムツールを使用すると効率的に商品出品が出来て、1ヶ月も続ければ、さばき切れないほどの受注を得る事ができました」「アマゾンでの物販テクニックは教えてくれる」とのことでした。
サポートの存在と、ツールの出品効率については認められているようです。ただ、この方の投稿はここで終わっていませんでした。続きの部分については、次の章でお伝えします。
使ってみて困っている人の声
受注は取れるが、その先で起きていること
先ほど紹介した現役利用者の方の投稿には、続きがありました。
「しかし、無在庫物販は受注後に商品を準備するため、商品発送までに時間が掛かりすぎ受注の半分以上がキャンセルとなり、顧客とのトラブルが絶えませんでした。結論としては、受注がたくさん取れてもトラブルだらけで疲弊する、最悪、アカウント凍結になります」
さばき切れないほどの受注が取れたという肯定的な話の後に、その受注の半分以上がキャンセルになったという報告が続いているのです。
Amazonには出荷前キャンセル率の基準があり、2.5%未満に保つことが求められています。半分以上がキャンセルになるという状態は、この基準とは大きくかけ離れています。
この方は、最終的に「アマゾンでの物販テクニックは教えてくれるので、そのノウハウを学びながら別途、キチンとした商品卸売り業者との連携を進める。無在庫物販から健全な在庫物販へ切り替えていっています」と書かれていました。
受注が取れることと、その受注を健全に処理できることの間に、距離があるように見えます。
設定の段階で立ち止まった人の報告
2026年8月30日には、「さや」というお名前で、設定段階での困難を訴える投稿がありました。同じ副業被害報告サイトのコメント欄です。
この方は2026年5月に契約されたとのことですが、「パソコンが得意でなく、Amazon開設、ミキウデツールインストール、その他設定で3ヶ月かかっています」と書かれていました。
「サポート通りに設定していますが、仕様変更があったとかでその通りできません。質問したら、まだ初心者なのに経験者と間違えられ、『確認されていますか?デイスコードをもらっているはずです!』と冷たい対応」とのことです。
説明会では「簡単に設定できる、80代の方でも簡単に設定し、利益を出している」と聞いたそうですが、「そういうわけには行かないと思います」と感じておられます。
「やめたいのですが、違約金がかかるとか。お金がなくて、最後のなけなしをお金でこれにかけたのに悲しくてなりません」という言葉で投稿は締めくくられていました。
売上が出なかったという報告
同じ副業被害報告サイトには、2026年1月に本文への追記として、別の方の報告が掲載されています。
「まず稼げるからやりましょう。月100万稼げます。中には150万以上稼いでる人もいます。一緒に儲けましょうと言われて融資を受けることを薦められ収支計画書、事業計画書を作ってもらった際にもかなり稼げる内容がかかれており」とのことですが、「契約書にサポート、問題解決、情報の共有、研修などありとか書いてありますがほぼ0で一切何もしてくれません。自分の場合4ヵ月で収入0という凄い実態です」と書かれていました。
契約書には「売れるというのは保証しないというやらしい内容の事も書かれている」とのことです。
同じ日付のコメント欄にも同様の内容の投稿があり、2026年1月28日には「ドリームポニー被害者の会主催」を名乗る投稿者が、刑事告訴の準備や集団訴訟の連名参加を呼びかける投稿を行っています。
Yahoo知恵袋の投稿にも、「物販ほぼ未経験なので自分で全部やるよりいいのかなと思ったんですが、結局システムにお金払うならその分利益減りますよね。使ってる方とか詳しい方いたら教えて欲しいです。最初に説明される内容だけで判断していいものなのか少し不安です」という不安の声がありました。
両方の声を並べて見えてくること
「サポートがある」という説明と「返事が遅い」という体験
運営側は、週2回のオンラインミーティングを用意し、サポート担当が伴走すると説明されています。実際に、現役利用者の方も「毎週、勉強会が開かれており、サポートはしてくれています」と書かれていました。
その一方で、設定段階で困難を感じた方は「質問したら、まだ初心者なのに経験者と間違えられ、冷たい対応」と感じておられます。4ヶ月で売上がゼロだったという方は「契約書にサポート、問題解決、情報の共有、研修などありとか書いてありますがほぼ0で一切何もしてくれません」と書かれていました。
サポート体制があることと、その体制が自分の必要なときに、自分の求める形で動くことは、別のことなのだと思います。勉強会が週2回開かれていても、個別の設定の問題に対する返事がすぐに来るかどうかは、また別の話です。
私にはどちらが正しいかを決める立場はありません。体制があることは事実のようですし、それでも困っている人がいることも事実のようです。両方をお伝えしておきます。
「簡単に設定できる」という説明と「3ヶ月かかった」という報告
説明会では「80代の方でも簡単に設定し、利益を出している」と伝えられたという報告がありました。一方で、実際に契約された方からは「Amazon開設、ミキウデツールインストール、その他設定で3ヶ月かかっています」という報告がありました。
パソコンの得意不得意は人それぞれです。広告では「1商品あたり6秒で出品できる」とありますが、それはツールが動く状態になってからの話です。ツールを動く状態にするまでの段階で、人によっては3ヶ月かかることがあるという報告があります。
Amazonの出品者アカウントを開設するには、登記情報や本人確認書類の提出が必要です。取り扱うカテゴリによっては、知財証明書やブランド承認が求められることもあります。「AIがサポート」という言葉がありますが、AIが代わりに書類を用意してくれるわけではありません。
「簡単」という言葉が、どの段階のことを指しているのか、どのくらいのパソコン操作の経験を前提にしているのかを、説明会の時点で確かめておく必要があると思います。
Amazonの規約と無在庫物販の関係
現役利用者の方の報告に「無在庫物販は受注後に商品を準備するため、商品発送までに時間が掛かりすぎ」という部分がありました。
Amazonにはドロップシッピングポリシーがあり、第三者が出品者に代わって購入者へ直接出荷することは、出品者が記録上の出品者であることが購入者に明確でない限り認められていません。仕入れ先から直送する形の無在庫転売は、規約上の緊張点があります。
出荷前キャンセル率の基準は2.5%未満です。「受注の半分以上がキャンセル」という状態は、この基準を大きく超えています。基準を超えた状態が続くと、アカウント停止のリスクがあります。
運営側の説明の中に「デメリットも隠さず、すべてを自動化するとECサイトからアカウントを停止されるリスクがあると正直に話してくれた」という部分があったことは、先にお伝えした通りです。リスクの説明があったという報告と、実際にトラブルが絶えなかったという報告の両方があります。
説明を受けることと、その説明の内容が自分にとってどれくらいの重さを持つかを判断することは、別の作業です。
契約の前に、ご自身で確かめてほしいこと
実際に問い合わせて、返事の速さを見てみる
サポートがあるという説明と、返事が遅かったという体験の両方があることをお伝えしました。
契約前に、実際に問い合わせをしてみて、返事がいつ来るかを見てみることをお勧めします。説明会の申し込みをした後、何か質問を送ってみて、返事が何日で来るか、何回のやりとりで疑問が解消するかを見てみてください。
契約前のやりとりの速さと丁寧さが、契約後のサポートの速さと丁寧さを保証するわけではありません。ただ、契約前のやりとりが遅い、または質問に対する答えが曖昧だと感じた場合は、契約後も同じ傾向が続くと考えておいた方が安全です。
週2回のミーティングがあるとのことですが、そのミーティングは何人で行われるのか、個別の質問にはどのように対応されるのか、設定でつまずいたときは誰に聞けばいいのかを、具体的に確かめておいてください。
Amazonの出品者アカウント開設について調べてみる
ミギウデシステムは、Amazonに出品者アカウントを開設して販売を行うサービスです。
契約する前に、Amazonの出品者アカウント開設に何が必要かを、ご自身で調べてみてください。Amazon公式の出品者向けページに、必要書類や審査の流れが説明されています。
登記情報が必要かどうか、個人事業主として開設するのか法人として開設するのか、取り扱いたい商品のカテゴリに制限や承認が必要かどうかを、先に知っておくことが大切です。
無在庫販売についても、Amazonのドロップシッピングポリシーを読んでおいてください。どのような条件なら認められるのか、どのような場合に規約違反になるのかが書かれています。
「AIがサポート」という言葉がありますが、AIがAmazonの審査を代わりに通してくれるわけではありません。書類を用意するのも、申請するのも、規約を守るのも、最終的にはご自身です。
契約書の内容を、契約前にゆっくり読む
4ヶ月で売上がゼロだったという方の報告に、「契約書に売れるというのは保証しないというやらしい内容の事も書かれている」という部分がありました。
契約書は、契約前に必ず読んでください。できれば、契約書のひな型を事前にもらって、家に持ち帰ってゆっくり読んでください。
売上の保証がないこと、サポートの範囲がどこまでか、中途解約の条件と違約金の有無、ロイヤリティの金額と支払い条件を、線を引きながら読んでください。
説明会で口頭で説明されたことと、契約書に書かれていることが違っていた場合、契約書の内容が優先されます。「説明ではこう聞きました」という主張は、契約書に書かれていないことについては通りません。
初期費用が50万円なのか70万円なのか、分割払いの場合の頭金がいくら必要なのか、月々の支払いに何が含まれているのかを、項目ごとに確認してください。
説明会の雰囲気が良かったこと、営業担当の方が親切だったことは、契約の判断材料の一つではありますが、それだけで決めることはお勧めしません。契約書を読んで、自分が納得できる内容かどうかを確かめてから、署名してください。
副業被害報告サイト(fukugyo.blog)は、一部事業者からのキックバックがあると自ら記載しており、完全な中立サイトではありません。ただ、そこに投稿されている声の中には、具体的な体験の記述があります。
前向きな体験談を掲載しているサイトも、運営者情報が不明で、ミギウデシステムを推奨する記事を集中的に掲載しているという特徴があります。
どちらか一方だけを見るのではなく、両方を見て、自分で判断してください。私は、運営側が説明していることも、利用された方の声も、どちらも預かってお伝えすることしかできません。
契約は、ゆっくり考えてからで大丈夫です。急がなくて大丈夫です。
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